休職中に転職活動をしても問題ない? バレた時に想定されるリスクと進め方体調不良やケガなどの理由で長期的に休みたい場合、会社を休職することができます。

休職は職場復帰することを前提にして長期的に休む状態を指しますが、休職している方の中には徐々に復帰しづらい気持ちになる方もいることでしょう。

時間の経過とともに復帰しづらさが増していき、復帰するよりも転職した方が良いと判断した場合、気になるのは休職期間中の転職活動はしても良いものなのかということです。

違法性はないのか、後々元の会社にバレてトラブルにならないのかなど、復帰を前提とした休職中だけに不安要素が出てきます。

休職中の転職活動は本来しても良いものなのか、リスクやメリットについて詳しく解説していきます。

休職中に転職活動をしても良い? それってアリなの?

休職中に転職活動をしても良い? それってアリなの?

会社に休職制度がある場合、従業員が長期的な休養が必要な状態となったときに休職をすることができます。

休職期間は会社の就業規則や労働協約などにより決められていて、期間の長さは会社によって異なることが一般的です。長い場合は6ヶ月以上も休職できる会社もあり、休職する理由によっては職場復帰しづらく感じる方もいるでしょう

復帰しづらい思いを抱える方が徐々に転職を意識するのは、自然なことであり無理もありません。

しかし、職場復帰を前提とした休職期間中の転職活動は、法に触れたり罰則の対象になったりしないのでしょうか。

そこで、はじめに休職がどんな制度なのか、休職中に転職活動をしても良いのかを一緒に見ていきましょう。

休職制度について

休職とは、体調不良やケガをはじめ、労働者が仕事に従事することが不能な状態になるか、不適当だと判断する場合、上司や社長などの使用者が従業員に対する労働契約はそのままに、仕事への従事を免除もしくは禁止することをいいます。

労働契約は維持されますが、給与は支払われないか何割か差し引かれて支給されることが一般的です。

休職には、目的や内容によってさまざまな種類があり、代表的な種類には次のようなものがあります。

<主な休職の種類>

  • 傷病休職(業務外の私的な傷病)
  • 事故欠勤休職(私的な事故)
  • 起訴休職(刑事事件等で起訴された)
  • 出向休職(他社への出向)
  • 組合専従休職(労働組合の役員に専従するため)
  • 自己都合休職(公職就任や海外留学など)

参考:採用時の疑問 – 033.pdf(最終確認2020/09/07)

休職の種類のうち、私的な傷病に関する傷病休職の場合は、療養のために長期的に会社を休みますが、使用者側では休職を経て復職可能などうかを見極める目的も兼ねています。

例えば、従業員がうつ病になり1年間休職するとしましょう。

従業員は1年間療養して職場復帰を目指しますが、会社側では休職期間を従業員の療養と解雇の猶予期間として見ている状態となります。

休職期間が終了してもうつ病が回復に至らず、以前のように仕事ができない場合は、労働者側の労働契約の不履行とみなされ解雇または自然退職となります。

休職期間中の転職活動はアリなのか

休職制度は、職場復帰を前提としながらも復帰できない場合は解雇や自然退職の対象となるものです。

休職した時点で復帰に対する不安や復帰しづらさを感じているなら復帰しない選択をすることも可能で、その場合は、休職理由が改善したのち転職します。

ただ、休職期間中に転職しても大丈夫なのかが大きな不安ですが、休職期間中に転職活動をすること自体は可能です。

休職期間中は自宅療養や入院するなどの違いはあっても、転職にかける時間はたっぷりあります。

例え入院していたとしても1日のうちわずかな時間でも、スマホやPCで情報収集する時間は取れるでしょう。

もしも、転職したい気持ちが強いのであれば積極的に業界や企業の情報を集めて、希望する業界や企業について研究しておくことを強くお勧めします。

ただ、面接を受けるなど行動を伴う転職活動は控える方が良いでしょう。

やはり、休職制度は職場復帰を前提としていることや、私的な病気やケガを治療することを目的としているからです。

休職する状態は、風邪をひいたくらいでは休職にはならないことを考えると、会社が休職制度の適用を認めるほどの状態にあると解釈することができます。

自宅療養や入院など状態の差はあるとしても、積極的に面接を受けるようなことは避けた段階での転職準備が無難です。

それでも、転職活動を優先したい場合は、休職期間中の転職活動のリスクを踏まえた行動が必要となります。

次では、休職中の転職活動のリスクを確認していきます。

休職中に転職活動をする際のリスクについて

休職中に転職活動をする際のリスクについて

休職中に転職活動をする上で、いくつか注意しなければならないことがあります。

それは、休職中だということを隠すか、隠さないかということや、そもそも休職するに至った理由などによっても異なります。

今後、休職予定の方や休職中の転職を希望する方も、代表的なリスクを一緒に確認していきましょう。

休職を隠して内定をもらった場合は休職がバレたときに取り消しの恐れあり

休職中に転職活動をする場合、具体的に面接を受けて選考を受けるとなると休職していることを隠すか隠さないかで迷います。

どちらの場合でも面接を受けることは可能ですが、しっかり理解しておきたいのが休職を隠して面接を受けた場合です。

仮に、休職中であることを隠して面接を受けて内定をもらったとしましょう。

内定まではうまく隠し通せても、転職先への入社前後に休職していた事実がバレてしまった場合、ほぼ確実に転職先に不信感を抱かせてしまいます。

休職中の転職について厳しい考えを持つ企業なら、最悪の場合、内定が取り消しになる恐れあります。

休職中の転職活動は、なるべく休職中であることを隠さずに正直に打ち明ける方が良いでしょう。

傷病休職中なら再発のリスクや通常勤務の可否を問われる可能性あり

休業する理由が私的な傷病の場合、休職中であることを打ち明けて面接を受けたとしても、病気の再発のリスクや通常勤務ができるのかを問われることは避けられません。

病気といってもうつ病などの精神疾患の場合は、目に見えるものではないため、心身の健康状態について確認されてもおかしくはなく、反対に不安視される可能性もあるのです。

実情として心身の健康に不安がある方を欲しがる企業はあまり多くはないことから、結果として採用が遠のいてしまうことも考えられます。。

休職中の会社とトラブルになるリスク

そもそも休職制度は元の職場に復帰することが前提の制度です。

職場に復帰してくれることを期待していたのに、退職するとなれば会社側が疑問を抱いても不思議ではありません。

勤めていた会社に、休職=転職準備と受け取られてしまった場合は話が違うと問題になるほか、モラルを疑われる可能性が高いです。

その際には勤めていた会社とのトラブルを避けられないばかりか、円満退社もほぼ不可能となるでしょう。

休職期間中に転職活動をすることは可能ですが、こうしたリスクを考えると情報収集程度に留めておくのがベターだといえます。

休職中に転職活動をするメリットについて

休職中に転職活動をするメリットについて

休職中の転職活動はリスクがあり、トラブルに発展したり健康面を不安視されたりしたときのことを考えると一歩踏み出しにくいものがあります。

ですが、休職中だからといって転職活動をしない方が良いというわけではなく、休職中だからこそできることもあるのです。休職中の転職活動におけるメリットについて詳しく紹介していきます。

時間がたっぷりあるため転職活動に専念できる

休職中に転職活動をするメリットは、なんと言っても転職活動に使える時間がたっぷりあることです。

一般的には働きながら転職活動をするか、一旦退職して無職になってから転職活動をします。

働きながら転職活動をする場合は、日中は仕事をして主に夜や休日に活動するようになるため、良い求人があっても応募前に締め切りになったり、面接の日程の折り合いが付かなかったりして思う通りに進められないことが多々あります。

その点、休職中なら自分の時間がたっぷりあるので業界・企業の情報収集をはじめ、応募書類の作成・面接対策などにも十分時間を割くことができます。

働きながら活動するのに比べてもじっくり準備ができるでしょう。

転職がうまくいってもいかなくても働ける会社を確保できる

休業期間中の転職活動は、転職がうまくいってもいかなくても働ける会社を確保できることがメリットです。

転職は必ずしもうまく行くとは限らないもので、面接を受けた企業で、休職中であることや健康面を不安視されて面接に落ちることも予測できます。

しかし、転職できなくとも休職中の場合は、休職期間を終えたら元の会社に復帰できるので、転職がうまくいってもいかなくても働ける会社を確保できるのです。

また、転職を試みたものの魅力的な会社が見つからなくて転職を諦める方もいるでしょう。

その場合も休業している会社に復帰すれば生活費は確保できます。

加えて、他社に関心を向けたことで今休業している会社の良さや、他社よりも自分を必要としてくれていることに気づくこともあります。このような経験ができるのもメリットの1つと言えるでしょう。

休職中に上手く転職活動を進めるには?

休職中に上手く転職活動を進めるには?

休職に至った原因が会社の人間関係などにある場合、どんなに休職後に職場復帰できるとしても転職を優先させたいものです。

休職中に上手く転職活動を進めるには、どうしたら良いのでしょうか。上手く転職活動を進めるポイントを紹介していきます。

まずはしっかり心身を休める&治療に専念する

私的な傷病や事故などで休職する場合、休むことや治療することがメインの目的になります。

どのような場合でも傷病や事故で休職する場合は、はじめにしっかりと心身を休めて治療して、健康な状態を取り戻すようにしましょう。

このタイミングでしっかり健康を取り戻さなければ、転職活動をする上で心身の健康を疑われても仕方がありません。

休職する前よりも健康になってやる! くらいの思いでしっかり休みましょう。

休職期間中は業界や企業の情報収集を徹底的に行う

休職中は、面接を受けたり内定を受けたりすると、モラルを疑われることや元の会社との労働契約の問題が生じるため、面接を受けるなどの行動は控えることが無難です。

そして、転職を希望する業界や企業の情報収集に専念することが望ましいでしょう。

休職中に下手に面接を受けるよりも、心身が健康な状態で堂々と面接を受ける方が後々の評価にも差が付きます。また、業界や企業の情報収集を徹底的に行うことで、面接時も自信を持って臨むことができます。

転職サイトのエントリーシートの作成や、具体的な面接は休職している会社を退職してから行うのがベターです。休職後に解雇や自然退職となる場合でも、円満に退社できる方が次の職場の面接でも説明しやすいでしょう。

転職サイトや転職エージェントのサポートを受ける

休職中に転職活動を上手く進めるには、自分でコツコツ準備を進めるほかに転職サイトや転職エージェントを利用する方法もあります。

休職期間が終わってから現実的に活動していきたい旨を伝えておけば、事前準備としてさまざまなサポートを受けることができるでしょう。

自己分析から個人に適した業界の見極め、面接の練習やアピールポイントのピックアップなど実際の転職に必要な準備をサポートしてもらえます。

また、チャレンジしたい業界や企業がある方は、休職期間中に必要な資格取得や勉強をしておくのもおすすめポイントです。

自分1人で得られない情報は転職サイトやエージェントを活用して、情報収集することをおすすめします。