医者を辞めたくなる理由とは?

医者は人の命と関わる仕事であることから基本的に業務量は多く、心身共に相当のエネルギーを要します。そのため、健康面やライフスタイルの乱れから医者を辞めたいと考える方もいることでしょう。

高齢化社会となった昨今、医者不足は深刻化しており、多くの病院が喉から手が出るほど医者を求めている状況なので、医者の転職は割としやすいといえます。

しかし、医者の転職を勢いで行うことはおすすめできません。

なぜなら、医者が転職する際にはキャリアや年齢、また希望条件によって不採用とされることも多くあるためです。

今回のコラムでは、医者を辞めたい、または転職したいと考えている方向けに、転職の際のポイントを解説していきます。

医者の転職傾向と転職理由

一昔前は、医者は男性の仕事というイメージがありましたが、最近は女性の医者も増えています。

他にも医局に属さずにフリーランスで働く医者も増えいていることから、以前より医者の転職のハードルが下がってきていることも事実です。

では、どのようなことが医者の転職や離職の要因となっているのでしょうか?

妊娠・出産などによるライフスタイルの変化

女性医師の転職・離職理由で上位に挙げられるのが、妊娠や出産によるライフスタイルの変化です。

特に勤務医である場合はフリーランスやスポット医よりも時間の拘束が長く、当直の仕事なども多いため、妊娠をした時点で転職を考える女性医師は多い傾向にあります。

勤務時間の長さや業務量の多さ

医者は24時間体制で患者の命を守るため、特に医局に勤める勤務医は時間拘束が長く、業務量も非常にハード。

さらに当直やオンコールの対応もあることから心身への負担も相当で、健康上の問題やキャリア形成のために転職を考えるケースも多くみられます。

人間関係や職場環境

病院は理事長や院長の方針によって勤務体制・勤務環境が大きく変化するため、それについて行けないと離職又は転職をする医者もいます。

また医療業界に限ったことではありませんが、上司や同僚との人間関係のこじれも離職・転職へつながる要因になります。

キャリアアップ・年収アップ

キャリアップや年収アップのために転職をする医者は多く、特に年齢が高い方はセカンドキャリアのために転職する割合が高い傾向にあります。

医局に属している場合は異動が一般的であり、異動先によって年収の上がり下がりが生じるため、よりよい条件の病院へ転職をするケースが多くみられます。

辞める前に考えたいこと

前述した通り医者は転職しやすい傾向にありますが、どんな職種にも採用の条件はあるので、医師免許をもっていればどこでも簡単に入れるわけではありません。

勢いで辞めて後悔することがないように、医者を辞めたい、または今の職場を辞めたいと考えている方は、まず、転職理由を明確にし、転職の条件や転職方法などについて掘り下げておくようにしましょう

他の病院へ転職するのか? 他業種へ転職するのか?

医者を辞めたい場合は、他業種への転職となり、今の職場を辞めたい場合は、他の病院への転職になるため、今後の転職活動の方向性がそれぞれ異なります。

転職活動をスムーズにすすめていくためにも、まずは、現時点で「医者を辞めたい」のか「今の職場を辞めたいのか」を明確にすることが大切です。

転職の条件

転職の方向性が定まったら、何を条件とするのかを考えておくことが転職活動を長期化させないために重要なことになります。

勤務体制や勤務時間、給料、待遇など、ここはゆずれないという条件を洗い出しておき、求人情報と照らし合わせることができるよう準備しておきましょう。

転職活動の方法

昨今、転職活動の方法は多様化しており、医者の転職も民間の就職支援サービスの利用や転職エージェントの利用、または個人の人脈から紹介をしてもらうなど、さまざまな方法があります。

中でも転職エージェントは、コンサルタントが先導してすすめてくれるため、多忙な医者でも短期間で転職活動を行うことができるメリットがあります。

一方、民間の就職支援サービスは基本的に自分で応募するため、マイペースに転職活動を進めていきたい人には向いています。

転職活動は長期化すると、心身だけでなく経済的にも負担が大きくなるので、「どのように転職活動をしていきたいか」「どれくらいの期間で転職活動をしたいのか」を明確にして、自分に合った転職活動方法を選択することがとても大切です。

勤務先を変えるデメリット・医者を辞めるデメリット

長い年月をかけて医師免許を取得し、医師の経験を積んできた方にとって、医者を辞めることは人生の中で非常に大きな決断となります。

後悔のない転職を行うためにも、医者が勤務先を変えるデメリットと医者を辞めてしまった時のデメリットを確認しておきましょう。

勤務先を変えるデメリット

即戦力のプレッシャーがある

求人募集をかけている病院の中には、人手不足ですぐにでも即戦力となってくれる医者を求めている病院もあることでしょう。そんなときに、経験年数が豊富な医者が応募してきたら病院側の期待はさらに高まります。

キャリアアップのために転職を考えている方であれば、自分の成長・キャリアアップに絶好の環境になりますが、激務がつらくて転職を考えている方にとっては、即戦力のプレッシャーが負担になってしまうことも考えられます。

転職回数が多いと不利になる場合がある

医者も転職回数が多いと「本人に何か問題があるのではないか」「忍耐力がないのではないか」「またすぐに転職してしまうのではないか」など、病院側からネガティブな目線でみられてしまうことがあります。

キャリアアップなどの前向きな転職であればよいですが、職場環境の問題での転職が多い場合は、不利になる可能性が高いため注意が必要です。

退職金が減る

転職によって退職金が減ってしまうことも覚悟しておかなければなりません。

多くの病院では退職金の支給条件として勤続年数3年以上を定めているため、転職回数を抑えるためにも転職の際の職場選びは慎重に行う必要があるといえます。

医者を辞めるデメリット

未経験からのスタートになる

医者を辞めて他業種に転職する場合は、業務内容の習得やキャリア形成も一から行わなければなりません。また組織の形態も病院とは異なり、すべてが初体験となることもあるため、他業種への転職は前向きな気持ちで臨むことが大切です。

他業種の環境や人間関係に慣れなければいけない

病院の組織形態に慣れている医者が他業種へ転職した場合、組織形態の違いや勤務体制の違いに戸惑うこともあるでしょう。さらに新しい環境で人間関係を築かなければならないため、新鮮さもあれど、同時に相当のエネルギーを要することになります。

年収が減る可能性がある

医者は高所得であることが一つのメリットですが、他業種へ転職すると年収が減る可能性が高いです。

収入よりもやりがいや働きやすさを優先させる場合は問題ありませんが、今までの収入を維持したいなら多少の妥協も覚悟しなければなりません。

医者の転職の成功のポイント

ここまでデメリットを紹介してきましたが、転職成功のためには転職理由を明確にすることをはじめ、自分の希望条件と求人情報をしっかりと照らし合わせること、長期的なプランを立てることなどが大切になります。

では、転職成功のために押さえておきたいポイントを具体的に確認していきましょう。

転職理由を明確にし、転職の条件を絞っておく

冒頭から何度も大切なポイントとして解説してきましたが、転職理由を明確にしておくことはとても重要です。

例えば、転職理由が勤務環境の問題であれば、働きやすい環境を整えていることが条件になりますし、妊娠や出産が転職理由であれば、育児休暇や託児所が併設されていることが条件となります。

このように、転職理由と希望条件はつながりがあることがほとんどのため、転職活動の初めの一歩は、自己分析から始めるようにしましょう。

求人情報を細かくチェックする

人手不足の病院は多いので割と転職が成功しやすい傾向にありますが、求人募集を出していることには理由がある場合がほとんどです。

欠員補助やキャリア形成、人員の拡大など、求人情報をよく確認して、募集の背景もチェックしておきたいところです。

また自分の希望条件と求人情報の内容を細かく照らし合わせて、マッチングするかを確認しましょう。希望条件が100%マッチングすることは非常に難しいため、条件にも優先順位を設けて、ある程度妥協することも転職成功のポイントといえます。

長期的なプランを考える

さらに抑えておきたいポイントの一つに「長期的なプラン」があります。

20代であれば、これから経験やスキルを身に着けてキャリアを積んでいく必要がありますし、30代であれば、スキルをより磨き成長を図っていく時期となります。40代以降になると、役職についたり、転科を考える方もいることでしょう。

転職をすることで長期的に自分がどのような道を歩んでいきたいのか? 何を重視し、何を得ていきたいのか? をはっきりさせておくと、何度も転職を繰り返すようなことを避けることができます。

転職エージェントを利用する

転職活動は時間と労力がかかるため、転職はなるべく短期間で行うことが望ましいでしょう。

自分で求人情報を収集したり、人脈から紹介をしてもらう方法など個人で活動する方法もありますが、一番スムーズかつ時間と労力の負担が少ない方法は転職エージェントの利用です。

最近では、医者専門の転職エージェントも増えており、個人で転職活動をする時間と労力に不安がある方や希望条件に近い求人情報を得たい方は転職エージェントの利用も検討してみてください。

病院を変えるだけなら医者専門の転職エージェントがおすすめ

現在働いている病院から他の病院へ転職をする場合は、転職エージェントを利用すると多くの求人情報から自分の条件に合った求人を見つけやすくなります。

では、医者におすすめの転職エージェントを紹介していきましょう。

医者におすすめの転職エージェント

M3キャリアエージェント

「M3キャリアエージェント」は、28万人以上の医師が登録をしている医療情報サイト「m3.com」が運営している転職エージェントです。

M3キャリアエージェントのコンサルタントの強みは、全員が医療経営士の資格を取得していること。経営的視点と知識を持って医療機関と条件交渉を行ってくれるため、求職者のみならず多くの医療機関から信頼を得ています。

また非公開求人を多く保有しており、「年収アップ」「週5日勤務」「当直日数の削減」などの希望条件に適した求人を紹介してくれるで、転職エージェント選びで迷ったらM3キャリアエージェントの登録がおすすめです。

公式

医師転職ドットコム

医師転職ドットコムは、東証一部上場企業の株式会社メディウェルが運営する医師専門の転職エージェントです

求人件数は業界内でもトップクラスで、4万人以上の医師の転職を成功へと導いた実績があります。

非公開求人の多さも医師転職ドットコムの魅力であり、より希望条件に合った求人の紹介が可能です。

面接の際には、担当コンサルタントが同行し、医療機関へ条件交渉も行ってくれるため、特に初めて転職をされる医師の方に医師転職ドットコムは非常におすすめです。

公式

マイナビDOCTOR

マイナビDOCTORは、人材サービス業界で長い実績を誇る株式会社マイナビが運営する医師専門の転職エージェントです。

2万以上の医療機関との取引きがあり、非公開求人も豊富に保有しているため、より希望条件に合った求人を紹介してもらうことができます。

また、キャリアパートナーが一人一人の希望を丁寧にヒアリングし、医療機関に直接交渉を行ってくれるので、忙しい医師の方もスムーズに転職活動を行うことができるでしょう。

公式

リクルートドクターズキャリア

リクルートドクターズキャリアは、人材サービス業界最大手のリクルートグループが運営する転職エージェントです。

30年以上の実績から、多くの医療機関とのコネクションがあり、好条件の非公開求人も豊富に保有しています。

長い実績の中で独自に築いてきた転職ノウハウをもとに転職を導いてくれるので、転職が初めての方でも安心して転職活動をすることができます。

公式

民間医局

民間医局は、医療情報誌「ドクターズマガジン」を発行しているメディカル・プリンシパル社が運営する転職エージェントです。

東京をはじめ、北海道から沖縄まで全国17拠点があり、それぞれの地方に根差した求人を多く保有しています。

さらに民間医局は、医師向けの保険や女性医師専門の転職支援サービス、福利厚生サービスなどが充実しているため、ワークライフバランスを重視している方などに非常におすすめです。

公式

医者のスキルや資格を活かせる他業種を考えるのもあり

医者を辞めたい、という方の中には、他業種へ転職を考えている方もいることでしょう。

医師免許を活かして働ける業種はさまざまあり、病院勤務よりも勤務条件がよい場合もあります。

例えば、老健施設の専門医や、メディカルドクター、医療研究職、医系技師、医療系IT企業などは医師免許や今まで身につけてきたスキルを活かすことができます。

医師のスキルを活かせる他業種については、下記の記事にまとめているので参考にしてみてください。

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