転職しようと思うとき、転職先にはどんな業種を選んでいますか。

大きく分けてこれまで働いた経験がある業種と、未経験の業種にわかれますが、未経験の職種にチャレンジする場合は経験ある職種のときよりも失敗する可能性が高くなります。

未経験の職種、つまり異業種への転職はそんなに難しいのでしょうか。

業務のほとんどが未経験からのスタートになるので、即戦力を求める企業なら難しいのもわかりますが、すべての企業で即戦力のみを募集しているわけではありません。

異業種からの転職でも、良き人材なら育てて行こうという企業もあるはずです。

そこで、転職するときに異業種を選んで失敗しやすい方について調べてみました。

どんな特徴や原因があるのか、詳しく解説するので一緒に見ていきましょう。

転職するとき異業種を選んで失敗してしまう方の特徴

転職する方の中には、これまでの経験がきっかけで異業種に興味を持ったり、新境地を求めて異業種に転職しよう思ったりのどちらかでしょう。

しかし、異業種への転職では失敗する方が多く、どちらかというと経験ある業種に転職した方が有利とも言えます。とはいえ、転職を機に異業種にチャレンジすることはとても素晴らしいことです。

これまでとは異なる経験もできるので、できれば異業種への転職を成功に導きたいものです。

まずは、転職するときに異業種を選ぶと不利になるのかどうか、見ていきましょう。

異業種への転職はどんなもの? 業界未経験だとそんなにハードルが高くなるのか

転職活動の中で、未経験の業界への転職は一般的な転職よりもハードルが高いと言われています。

そもそも転職活動は、もともと働いていた企業を退職して転職先に入社するため、転職先が未経験の異業種だったとしてもさほど珍しいことではありません。

ですが、ハードルが高いと言われるのは即戦力を求められることや、異業種に対する知識や経験がないからで、転職するタイミングや年齢によってもハードルの高さが異なります

例えば、20代の方が初めての転職をする場合で、転職先は異業種を選択しているとしましょう。

年齢に関係なく中途採用として即戦力を求められるとしても、20代のうちは比較的、素質を見込まれて内定をもらえるケースがあります。

これが、30代以上になると素質を見込まれる部分はほぼ無くなり、専門知識や経験を重視されるようになるため、異業種への転職がより厳しくなるわけです。

ハードルもぐんと高くなり、異業種への転職は困難などと言う方もいるほどです。

しかし、だからといって異業種への転職を諦めるべきではありません。

自分が異業種に転職したいならその分やることやできることはありますし、転職に失敗しないように対策をとることもできます。

また、異業種への転職にチャレンジすることで、

  • 待遇や給与が良くなる可能性がある
  • 新しい知識やスキルを身に着けることができる
  • 自分の市場価値を上げることにつながる

といったメリットも期待できます。

メリットを実現するためにも、異業種への転職に失敗する方の特徴をチェックしていきましょう。

異業種への転職が失敗するケースは、大きくわけて2種類あります。

  • 異業種への転職活動でなかなか内定が取れない方
  • 内定は取れてもその後の仕事がうまくいかない方

なぜ、このように失敗してしまうのか、次では順に掘り下げていきます。

異業種への転職を希望してもなかなか内定がもらえない方の特徴

異業種への転職は、一般的な転職よりも確かに厳しいのですが、履歴書や職務経歴書などの書類をきちんと作成しても、全く内定がもらえないのはなぜなのでしょうか。

なかなか内定がもらえない方には共通する特徴があり、自分でも気づかないために面接で落とされているケースがあります。

転職を希望する新業界の業界研究が足りないのではないか

転職をするときは、転職先の企業について情報を集めて研究することが重要です。

どんな企業でも自社に興味を持ち、自社の業界や仕事内容を把握した上で応募していることを前提に面接を行います。

そのため、転職を希望する異業種について詳しく調べることやなぜその業界を選んだのかも、詳しく自分自身が理解することが重要です。

同じように転職理由や志望動機の深堀りも必要不可欠で、面接でどんなことを聞かれてもしっかりした返答ができるようでなければ、内定は遠いと言えるでしょう。

面接のときに何らかの質問をされても、的を得た返答をできなかったり、矛盾した返答になったりした方は、転職を希望する新業界や転職先の企業への研究が足りなかったと解釈してください。

次に面接を受けるときは、どんなことを質問されてもきちんと返答できるように、事前にしっかり準備するようにしましょう。

転職理由を周囲のせいにしていない? ネガティブな発言が多くないかチェックしてみよう

転職理由を聞かれたときは、どんな内容の返答をしていますか。

自分には合わない環境だと思ったなどのように、他人や環境のせいにしてネガティブな発言を繰り返していないでしょうか。

採用担当者から見れば、環境に合わないから退職した=自社の環境が合わないとまた辞めるかも? と感じます。

また、本当は自分にも退職する原因や直すべきところがあったにも関わらず、周囲のせいにしている場合、素直さや謙虚さがないと思わせてしまうことがあります。

転職理由はできるだけポジティブな内容にしておき、ネガティブな発言は日ごろから慎むようにしましょう。

内定はもらえてもその後の仕事がうまくいかない方の特徴

異業種への転職をする方の中には、面接で上手く返答することができて、なんとか内定をもらえたとしても、その後の仕事が上手くいかなくて結局また転職する方もいます。

せっかく内定をもらって働きだしても、上手く行かないのはなぜなのでしょうか。

実際に働き始めてから上手く行かないと気付く方の特徴をチェックしていきましょう。

転職先の職場の実態を把握してる? わかっていないと打ち解けられないまま辞めることもある

異業種からの転職で失敗する原因には、「転職先業界のリサーチ不足」が挙げられます。

転職先に選んだ異業種について深くリサーチしていないでいると、運よく入社できたとしても1年も経たずに辞めることになりかねません。

仮に、同じ職種だったとしても扱う商品が違えば、社風ややり方も違うことは良くあることです。

自分が思っていた入社前のイメージと、入社後のギャップが大きいほど、周囲の方々とも打ち解けられないまま退職することにもつながるでしょう。

異業種に転職する前は、自分が希望しているのはどんな業界なのか、自分が思うイメージとは相違ないのか実態を把握する必要があります

前職の問題点や不安から正反対の業種を選んでしまった可能性がある

前職を辞めるに至った問題点や業界への不安は、自分の中で解決できているでしょうか。

もう触れたくない方もいるかもしれませんが、1度冷静になって、なぜ辞めるに至ったのかを深堀して探ってみてください。

よく考えてみると、その業界に問題があるのではなく、社風や人間関係、上司のマネジメントに問題があることが多く、本来なら異業種への転職が必要なかったというケースも良くあります。

本来は業種や職種を変えない転職でも良かったということもあるのです。

このように前職の問題点や不安を把握しないで、異業種に転職してしまった方は内定をもらって働き始めてから上手く行かない傾向があります。

また、異業種への転職の失敗を改善するには、自分が感じている不安や不安となる本質的な原因がどこにあるのかを究明することが大切です。

併せて、本当に転職が必要なのかも考えて転職の必要性を見極めることも必要です。

年齢別の転職のポイントをまとめてみよう

異業種への転職はしっかりリサーチと業界研究を重ねていけば、成功して待遇や給与のアップなどにつながることもあります。

ただ、年齢によってはかなり厳しくなるケースもあるので、年齢別に転職率を見ていきましょう。

厚生労働省の調査による年齢別の転職率を見ていくと、男女ともに25歳~29歳が最多次いで20歳~24歳の転職率が高くなっています。

つまり、男女ともに20代で転職を考える方が多いことがわかります。

年齢階級別転職入職率

年齢

男性(%)

女性(%)

19歳以下

13.5

14.3

20~24歳

14.1

14.7

25~29歳

15.4

17.2

30~34歳

10.2

13

35~39歳

8.6

11.7

40~44歳

9.8

10.2

45~49歳

6.1

10.8

50~54歳

5.1

8.2

55~59歳

4.3

7.3

60~64歳

5.7

9.4

65歳以上

2.9

6.5

参考:[年齢別転職]厚生労働省の調査「平成29年雇用動向調査」(最終確認日2020年4月13日)

転職を考える方、実際に転職する方は20代が最も多いのですが、転職に成功する方の年齢はどうでしょうか。

2007年7月~2019年6月に、「dodaエージェントサービス」を利用して転職したビジネスパーソン20万人の転職年齢に関する調査によると、転職成功者の平均年齢は31.7歳で、女性が29.8歳男性が32.6歳となっています。

これらのことから、転職を考える・実際に転職する年齢は男女ともに20代が多いのですが、転職に成功する方は30代前半の方が多いことがわかります。

次では、年代別に具体的な転職ポイントをチェックしていきましょう。

参考:「dodaエージェントサービス」を利用して転職したビジネスパーソン20万人の転職年齢に関する調査(最終確認日2020年4月13日)

20代の転職ポイントをチェック

20代での転職のうち、社会人経験3年以内での転職は「第2新卒」と呼ばれています。

この第2新卒も含めた20代での転職は、すべての年代の中でも最も転職率が高く退職率も高いといえます。

若いうちに長く働ける職場を探す、定年まで頑張れる仕事の方向性を見極めたいなどさまざまな理由があると思いますが、20代の転職には次のような特徴があります。

20代の転職の特徴

  • 専門的なスキルを要求されにくい
  • 入社してから転職までの期間が1年未満などのように短いと、「我慢強さがない」「長続きしない」などのマイナスイメージにつながりやすい

20代のうちにいくつかの仕事を体験してみたい方もいると思いますが、こうしたマイナスイメージをできるだけ避けて有利に進めるにもポイントがあります。

  • 1社目をできるだけ3年に近いタイミングまで勤める
  • 納得できるしっかりした退職理由を持つ
  • 現職で成果を出す

20代の転職を有利に進めるには1社目でなるべく3年近くまで勤めて安易に転職するのではないことをアピールすることが有効です。

また、現職を退職するときは、現職を通じて次の目標ができた、やってみたいことができた、夢ができたなどのようにポジティブな理由を持つことがおすすめです。

ネガティブな理由ではマイナスイメージを増やしてしまうため、できるだけポジティブに考えるようにしましょう。

現在の職場で働いているうちに少しでも成果を出せるのであれば、なお良いでしょう。

30代の転職ポイントを確認

30代以上の転職では、求められるスキルが専門的になったり、即戦力としての技術を求められるようになります。

転職先によっては、前職の役職などにこだわるところもあるので、役職がないよりはある方が良いでしょう。

30代の転職には、次のような特徴があります。

30代の転職の特徴

  • 求められるスキルが高くなる
  • 役職の有無も重要になる

ざっと30代の転職の特徴を見ると、ずいぶん厳しそうに感じますが有利に進めるポイントもあります。

  • 転職先で役立つ、またはどの職場でも役立つようなビジネススキルを習得しておく
  • 役職に就いていない場合は、早めに転職するようにする

30代の転職を有利に進めるには、前職に在籍中から努力が必要です。

転職先を含む、さまざまな職場で役立つようなビジネススキルを習得するとしても、今日の明日では習得できないので前もって習得しておく方が良いでしょう。

また、30代の転職で武器になる前職の役職が無い場合は、転職先の対応も大きく変わることがあるので、20代後半で役職に就くチャンスがないまたは遠い方は早めに転職するのがおすすめです。

40代の転職ポイントはコレだ!

40代の転職のほとんどは、管理職から管理職への転職が多くなります。

活躍の場がマネジメントであったり、若い社員の育成ということも増えています。

40代の転職の特徴

  • 管理職から管理職への転職がメインになる
  • マネジメント力、高い対人スキルが求められる傾向

20代の転職に比べてぐっと求められるグレードが高くなる40代は、管理職の求人数が少ない転職サイトよりも、個人のスキルを重視してサポートできる転職エージェントを活用することがおすすめです。

転職エージェントなら、これまでの実績はもちろん今後の給与などの待遇アップにも、厚めに見てもらうことができます。

異業種への転職は興味本位だけではできない! 事前の調査・研究と年齢を考えた転職にチャレンジしよう

転職する際に、これまでとは異なる異業種を転職先に選ぶなら、事前にしっかりと業界や転職先のことを調べ上げることが必要です。

和食業界で活躍してきた方が、洋食も好きという理由ですぐに転職できないように、転職する業界の情報や社風、働き方などはしっかりとリサーチする必要があります。

特に、異業種への転職は30代以上になるとかなり厳しい目線で見られます。そのためにも、異業種を経験したいなら20代のうちに経験しておきましょう。

30代・40代で異業種への転職を希望する場合は、より一層の努力が必要で、これまでの仕事で培ってきた経験やスキルを活かせるような業界選びも重要です。しかし、厳しいといってもあきらめる必要はありません。

自分の市場価値を上げる、給与や待遇のアップを狙うなら、どんどんチャレンジすることをおすすめします。