よく「とりあえず3年は働け」だとか、「3年以内に辞めてもまともな転職はできない」といったことをよく聞きます。
しかし、その考え方はもう古く、実際は入社3年以内で転職する人を対象とした第二新卒としての転職需要が非常に高くなってきています。
そこで、今回はその第二新卒の転職需要が高くなってきている理由について紹介します。
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第二新卒の転職需要は増加、非常に成功しやすい環境に
マイナビ転職の調査結果によると、各企業の第二新卒者の採用見通しは以下の通りとなっています。
- 本年よりも積極的・・・18.1%
- 本年と変わらず積極的・・・44.1%
- 本年と変わらず消極的・・・12.8%
- 本年よりも消極的・・・6.4%
- 第二新卒の採用はしない・・・18.1%
第二新卒者の採用に関して消極的であると答えた企業に対し、積極的に採用すると答えた企業が非常に多くなっていますし、全く採用しないと回答しているのは2割にも満たないんです。
過去のデータを見ると、積極的に採用すると回答している企業の割合は高くなってきており、この結果からも転職しやすい状況になってきていると言えるでしょう。
すなわち、「とりあえず3年」という考えは、もはやなくなっているのです。
なぜ第二新卒が積極採用されるようになったか
では、なぜ近年になって第二新卒者が積極的に採用されるようになったのでしょうか。その理由はいくつか考えられます。
ブラック企業の認知
まず一つ目がブラック企業が広く認知されたことです。
法律を無視してサービス残業などの長時間労働を強いる会社や、平然と行われているパワハラ行為、労働に見合わないあまりにも低い賃金といった、労働者にとっては非常に働きにくい会社も数多くあります。
そういった企業の存在について、ニュースで問題提起されるなどした結果、今ではその存在があることを知らない人はいないでしょう。
こういった企業に入社してしまっては、たとえ本人に問題が無くても辞めるのも仕方ありません。
企業側もそのことに気づいたのです。
若手の人材不足
第二新卒者の需要が最も多くなった原因は若手の人材不足です。
現在、多くの企業が人手不足に陥ってしまっています。
独立行政法人の労働政策研究・研修機構の調査結果によれば、人手不足になっている会社の割合はなんと7割以上、そしてそのうちの6割以上の企業が経営に影響を与えていると回答しています。
非常に多くの企業で人手不足は大きな問題となっているのです。
特に若手の人材不足は影響が大きく、「技術・ノウハウの着実な伝承が困難になっている」と回答している企業が多いです。
人材が不足していれば入社3年以内の人も当然積極的に採用するようになります。
少子化の影響からなかなか新卒者も集まらなかったり、採用しても3割近く辞めてしまうので、第二新卒者に白羽の矢はたつのです。
3年以内に辞める理由への理解が深まった
もともとは、仕事についてある程度経験して理解が深まるのには3年程度必要だと考えられていて、3年以内に辞めるのは単なる甘えだなんていう風な考え方を持っている人もいました。
しかし、上述したブラック企業で働いている人はもちろんですが、そうでなくてもしっかりと考えた上で退職している人もいます。
甘えではなく、納得できるような理由から辞めている人もいるのです。
当然、その中には優秀である人もいるわけですから、ただ3年以内だと切り捨てるのは非常にもったいないと考えるようになった企業が増えてきました。
第二新卒者の高い魅力に気付いた
第二新卒者には第二新卒者のメリットがあることに気付いたことも一つの理由でしょう。
第二新卒者は社会人を経験してきたわけですから一定のビジネスマナーは身についており、教育にかかるコストが低くなります。
その上で、まだ若く柔軟性に優れ、適応力も高い傾向にあり、新たな環境に慣れるのが早く、今後の成長もおおいに期待できるという魅力があります。
これらのことに着目して第二新卒者を積極的に採用する企業が増えてきました。
人材不足はいつまでも続くわけではないので要注意
上述したような理由から、第二新卒者の採用は多くの企業で積極的に行われています。
ただ、注意してもらいたいのは、今のような人材不足はいつまでも続くとは限らないという点です。
例えば、リーマンショックの時期は、企業内にも人材があまってしまい、第二新卒者どころか、中途採用者でも全然採用されなくなってしまいました。
いくら「技術・ノウハウの着実な伝承が困難になっている」と言う理由があっても、まずは会社自体を赤字から抜け出すことが最重要となってくるため、新たな人材を採用し、人件費をあげるなんてことはしません。
ですから、もしあなたが転職したいと考えているなら、先延ばしせずにすぐに行動に移すことをおすすめします。
今のような、多くの企業が人手不足になっている状況がいつまでも続くとは限りません。
もしかしたら1年後には、転職がかなり厳しい状況になってしまっているのかもしれないのです。
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- リクルートエージェント
- マイナビエージェント
- doda
- マイナビジョブ20s
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マイナビエージェント
対象の年代 | 20代~30代 |
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マイナビジョブ20s
対象の年代 | 20代 |
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どんな人に向いている? | ・20代の方 |
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