40代で転職と聞くとあまり良いイメージを抱かない人が多いと思います。
正社員の仕事は中々決まらない、転職しても年収は大幅ダウン、そんなこと想像するのではないでしょうか。
ただそれは必ずしも当たっているというわけではありません。
もちろんそれは事実である場合も多いですが、皆が皆がそうではなく、40代からでも年収大幅アップを実現できた人、年収は維持だけど働き方が改善された人も多く、年齢だけで諦めてしまうのは少しもったいないかもしれません。
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目次
40代の転職は厳しい?
40代の転職は厳しいのか。これに関して言えば、やはり厳しいというのが事実です。
転職の決まりやすさ、年収アップ率などで言えば圧倒的に20代で転職した場合の方が高く、人によっては正社員の求人に何十社受けても面接にすらたどりつかないという人もいます。
そしてそれはデータとしても現れています。
転職時の応募社数は20代が14社程度であるのに対して40代は23社。転職活動期間は20代の90%以上が3ヶ月以内で終えているのに対して40代は58.8%。
転職のしやすさが20代と40代では圧倒的に違うことがよくわかります。
条件なんて無視でとにかく転職できれば良いと考えていて職種も選ばないのであれば、転職することは可能でしょう。
しかしそれなりの待遇で転職することを考えればそう簡単なものではなく、皆が皆それを実現できるとは限りません。
40代での転職成功者は年々増加傾向に
厳しいであろう40代での転職ですが、それでも以前よりは転職自体のハードルは下がり転職がしやすい状態にあります。
転職成功者の平均年齢は以前が29歳程度だったものに対して現在は32歳。男性に限れば29.5歳が32.8歳まで上昇しています。
転職成功者のうちの40代以上の割合も15.7%と高い数値になっており、40代の多数の人が転職を成功させているというのは実際にあることです。
年々上昇傾向にある理由としては、年功序列制度と終身雇用制度の崩壊によってミドル層の転職が活発化しており、各企業で高いスキルのミドル層の需要が増加している。社会全体が労働者の人手不足に陥っている為、若手人材を希望しても集まらないといったことが挙げられます。
転職するかどうかの判断はまだ先
以前に比べて転職はしやすくなったとは言っても、40代での転職は20代の若手層に比べるとかなり厳しい面があるのは事実。
成功させることができる一方でいくら応募しても内定を貰えない、条件を大幅に下げざるを得ないという人もいます。
ただ自分がそのどちらになるかは実際に転職活動をしてみなければわかりません。
もしかしたら意外なスキルが評価されて年収がアップするかもしれないし、逆に全然だめかもしれません。
年収が低い、仕事が辛い、やりがいがなくなってつまらない、人間関係で悩んでいる。
そんな理由から転職を考えている人は多いと思いますが、この先も我慢して働くのがベストなのか、転職するのがベストなのかはわかりませんから、判断することはできません。
だからこそ40代は基本的に在職中に転職活動を行い、その結果をもって判断しなくてはなりません。
企業が40代を採用する目的
ではここで一旦企業が40代を採用する目的について確認しておきましょう。
40代は20代に比べると、新たな環境になじみづらい、あまり成長が見込めないなどを理由に敬遠されてしまいますが、それでも採用されるのはどういった理由からでしょうか。
管理職や高スキルの人材を採用する為
40代を採用する目的として最も多いのは、管理職としての経験がある人材、長い間その仕事に携わってきて高いスキルを身につけている人材を確保する為です。
新しい分野に進出して事業を展開していく為に経験のある人材が必要となったり、会社として新たな風を吹き込む為であったり、人材補填であったりと様々ですが、高スキルの人材というのは多くの会社で重宝される人材です。
この目的によって採用される場合、年収などが大幅にアップするような場合も多く、中には500万円以上もアップする可能性だってあります。
求められるのは高い能力がある即戦力の人材ですから、未経験者は当然不可、応募条件に満たないので応募することもできない場合がほとんどです。
20代、30代で優秀な人材が集まらない為
40代であっても未経験者として採用を行っている企業があります。
そういった企業に多いのは20代や30代を希望しているが、募集をかけてもそういった人材が集まらないということが理由の一つとして挙げることができます。
ですので知名度が高く人が集まる大手企業では、未経験者採用が行わられていない、行われるとしても30代未満という年齢制限がかけれらている場合がほとんどです。
ですので40代で未経験者採用されるのは中小企業が中心となります。
この転職をする場合は年収ががくんと下がってしまう可能性が高いですが、それでも働きやすい会社に勤めることができる可能性は十分にあります。
優良なのに知名度が低いというだけで人手不足に陥ってしまっている中小企業がたくさんありますから。
年齢よりも人間性、熱意を重視している為
企業によっては年齢をそれほど重視してなく、それよりも実力や人間性、熱意を重視している場合もあり、そういった企業でも採用される可能性はあります。
熱意が感じられない20代よりも、人間性がしっかりしていて仕事に対する熱意の高い40代。仕事で成果を挙げてくれるのがどちらなのかは、企業の判断次第ですから。
仕事を覚えにくい、馴染みにくいというのはあくまで40代の傾向であり、全ての40代にあてはまることではありません。
40代であってもまだまだ精神的に若く、覚えるのが早い人なんて山ほどいますからね。
40代の転職で大切なのはマッチング。自分を求めてくれる企業を探す必要がある
40代が転職を成功させようとするならば、いかに上記で紹介したような目的を持った企業に応募するかがカギになってきます。
自分のスキルを明確にした上で、そのスキルを高く評価してくれてくれる企業、そのスキルを持った人材を探している企業を見つける。
40代でも熱意や人間性を重視してくれる企業を見つける。
40代で転職を成功させようと思ったら、このマッチングが非常に重要になってきます。
そういった求人は全体の求人の中で数少なくかなり狭い領域になりますから、見つけにくいのも当然ですし、受けてみなければわからないことも多いので転職活動期間や応募社数が多くなってしまうのは当然なことなんですよね。
自分にマッチした企業を探す為の転職方法
ではどうすればマッチした企業を探すことができるでしょうか。
最後にその方法について紹介していきます。
転職サイトのスカウト経由、転職エージェント経由で応募求人を決める
転職サイトのスカウト機能、転職エージェントを利用するということはマッチした求人に応募する一つの手段。
転職した場合は直接企業がマッチして判断してオファーを送っているし、転職エージェントを利用した場合はエージェント側が企業側の希望、転職希望者側の希望がマッチしている上で求人を紹介して貰えます。
ようするに求人を紹介して貰えた時点で、完全とは言えないまでもそれなりにはマッチしているので受かる可能性は高いのです。
転職支援サービスのおすすめ順は以下の通り。
- リクルートエージェント
- マイナビエージェント
- doda
- マイナビジョブ20s
リクルートエージェント
対象の年代 | 20代~30代 |
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どんな人に向いている? | ・若年層の方 ・より多くの求人を紹介してもらいたい方 ・年収や入社日などの交渉を任せたい方 ・年収UPを実現したい方 |
転職エージェントといえば、まずリクルートエージェントが最大手として挙がります。
公開求人・非公開求人ともに15万件以上取り扱っており、業界No.1の転職成功実績があります。扱う求人数が多いので、経験者・未経験者、若年層・ミドル層などどんな方でも利用することができます。
キャリア相談から履歴書や面接対策、年収交渉などをして貰えるので、転職活動がかなり楽になるし、何より15万件以上ある非公開求人を紹介して貰えるというのが最大のメリット。
待遇の良い求人は応募が殺到する為、検索しても出てこない非公開求人となっている場合が多いです。優良企業、ホワイト企業に転職したいなら非公開求人抜きで考えるわけにはいきません。
もちろん、公開求人にも優良求人はたくさんありますので、公開求人を15万件から検索できるメリットは非常に大きいです。
求人の量・質、サポートなどの評判も良く、私も利用しましたが対応が良かったという印象を持っています。
とにかく転職活動するならまず大手。求人数だけではなく、企業への交渉力や情報収集力も強いので、あえて大手を外す意味はありません。
マイナビエージェント
対象の年代 | 20代~30代 |
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どんな人に向いている? | ・若年層の方 ・関東、関西で仕事を探している方 ・企業への連絡や面接対策など、エージェントに任せたい方 ・フリーター→正社員を目指したい方 |
新卒の就職時にマイナビを利用していた人は多いと思いますが、マイナビエージェントはそのマイナビの20代、30代に特化した転職エージェント。
求人数だけ見たら他にもっと多いものがあるんですが、首都圏、関西圏の20代、30代にとってはかなり良い転職エージェントです。
doda
対象の年代 | 25歳~34歳 |
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どんな人に向いている? | ・特に技術職、営業職を希望の方 |
dodaはリクルートエージェントに次いで求人数が多い転職エージェントです。
リクルートエージェントやマイナビエージェントは、転職活動を行う際、必ずエージェントのサポートを受けながら進めることになりますが、dodaではサポートが要らなければ受けないということも可能です。
エージェントを利用したからといって転職を強要されることはありません。しかし、すぐに転職する気がない方にとっては利用しづらいかもしれません。
その代わり、非公開求人を受けることができなくなりますが、「今すぐ転職したいわけではない」「いい求人があれば転職したい」などエージェントからのサポートを受けづらいと考えている方にとってはメリットがあります。
マイナビジョブ20s
対象の年代 | 20代 |
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どんな人に向いている? | ・20代の方 |
マイナビジョブ20sは20代のサポートに特化した転職エージェントです。
一度正社員として就職した方はもちろん、フリーター→正社員への転職にも強いのが特徴です。
扱っている求人はすべてが20代が対象です。サポートを担当してくれるエージェントも20代のサポートを専門としているので、あなたのポテンシャルを十分に引き出して転職成功へ導いてくれるでしょう。
転職を考えている20代の方は忘れずに登録しておきたい転職エージェントです。
とにかく数を受ける
とにかく数を受けることも40代での転職ではやっぱり必要なことです。
転職エージェントから求人をいくつか紹介して貰ったとしたら、細かいことをあれこれ考えずとりあえず全部受けてみること。
自分で探して応募する場合には条件があってそうならばとにかく受けてみること。
もちろん情報収集をしてブラック企業には転職しないように気を付けなくてはなりませんが、あれこれ厳選していては中々マッチする企業も見つけることはできません。
最後に
40代であっても転職は一つの選択肢としてもつことは決して悪いことではなく、むしろ良いこと。
できるかどうかはわからないかもしれませんが、少なくともチャレンジしてみる価値はあります。
なんだかんだまだまだ社会人生活は続いていくわけですから、残りの時間をどう過ごすかは自分の行動次第です。