転職回数が多いと再就職に不利になると言われていますが、実際はどうなのでしょうか?

今回は30代を中心に転職の回数が多い場合について考えていきます。

30代での転職の割合や回数はどれぐらいなのか、採用する側はどれぐらい転職回数を気にしているのか、そして転職回数が多い場合にどうすれば有利に面接に臨めるかをチェックしていきましょう。

日本の転職回数の平均

勤めている会社が合わず辞めたいけれど、すでに転職経験があるので再就職が難しい。

このように考えて転職を悩んでいませんか?  転職回数が多いと不利になると言われますが実際はどうなのでしょう。

大手転職サイトのリクナビNEXTでは年代別の転職回数と採用実態について調査を行っております。

20代、30代の転職回数の割合

転職が多いと言われる20代と30代でどれぐらいの割合で転職をしているのかを確認してみましょう。

20代の転職回数

回数割合
なし76%
1回16%
2回6%
3回2%

20代では圧倒的に転職経験なしが多く、次に1回が16%となっています。

20代では転職経験者自体が全体の24%なので10人いた場合、2~3人は転職を経験していることになります。では30代ではどうなるのでしょうか?

30代の転職回数

回数

割合
なし47%
1回24%
2回16%
3回8%
4~5回5%

30代では転職経験なしが5割を切り半数以上は転職を経験しています。

20代の転職回数と比較すると転職1回は1割近く増え、2回は約2.7倍になり、さらに3回は8%の4倍です。そして4~5回は5%あり20代では3回が2%だったのを考えると多いと言えます。

企業の人事担当者が転職回数を気にするのは何回目から?

30代では半数以上が転職を経験しています。

では採用する側である企業の人事担当者は転職回数を何回目から気にするのでしょうか?

回数割合
気にならない15%
1回2%
2回8%
3回40%
4回16%
5回12%
6回4%
7~9回2%
10回以上1%

転職回数が2回までなら1割の採用担当者が気にするだけですが、3回になると5割の担当者は気にしています。しかし逆に言えば半数は転職回数が3回でも気にしていません。

この値を多いと見るか少ないと見るかは考え方次第ですが、3回以上転職している方はまず辞めたい理由と原因を冷静に分析して判断することが重要です。

転職が多いと不利になる?

採用担当者の半数は転職回数が3回なら気にしていないことがわかりました。

しかし、転職回数が多いことはネガティブなイメージを持たれやすいのは間違いありません。

なぜなら会社側は入社後の定着性を心配するため、費用や時間をかけて採用した分、長く働いてもらえる人を採用したいからです。

そのため採用担当は転職回数が多い人に対し忍耐力が無いのか、入社してすぐやめられるかもしれないという懸念を抱いてしまいます。

しかし、退職理由がしっかり説明できればマイナスの評価にはなりません。

 採用担当者がマイナスに感じない理由

採用担当者が納得できる退職理由が明確にある、あるいは転職にしっかりとした目的がある場合は、マイナス評価には結びつきづらくなります。

まず長い就業期間で転職した場合は経験が豊富でスキルも高い可能性があり、即戦力となる期待を採用側は持ちます。

また、何社も経験をしていることから様々な会社や職種に対する適応力が高いと判断されることもあるのです。

そして転職をすること自体が大きな決断力を必要とするため、自ら行動を起こせるアクティブな人材と評価される場合があります。

経験、適応力、行動力があると判断されれば、転職回数が多くても採用担当にとっては欲しいと思える人材になるため一概に不利とは言えません。

しかし退職理由の表現の仕方によっては、様々な会社や職種に対する適応力が高いと思われるところが反対に適応できずに退職していると判断されたり、行動力も一カ所に落ち着けない人材と思われたりする場合もあるため、しっかりと考えて面接に臨む必要があります。

転職回数が多い30代の転職

ここでは転職回数が多くなる30代の転職について考えていきます。

30代は転職に向いている年代なのでしょうか?

30代の転職についての分析

転職回数が3回になると50%の採用担当者は気にすることを踏まえ、転職回数は最高3回までに抑えられているならばさほど影響は大きくないと考えられます。

30代はそれなりに経験やスキルが身についている世代なので、即戦力を求める企業からは人気の年齢層でもあるため、多少転職回数が多くてもスキルが身についていたりその企業の欲しい人材タイプとマッチングしていた場合は問題なく転職は可能です。

ただし30代での転職で回数が5回~7回など平均的な数値よりもかなりの回数を重ねている方や、転職回数が3回程度でも30代に求められる業務スキルやマネージメント力が身についていないと判断されてしまう場合は厳しくなります。

そのような場合は求人内容をしっかり見て「未経験者でもOK」など即戦力を決して求めているわけではないという企業を中心にエントリーをしたり、「マネージャー候補」など役職者になることを前提とした求人はできるだけ避けるなどの工夫が必要になります。

転職回数が多いことを活かして転職を成功させるためには

現在の職場に満足していてもさらに大きな夢や目標ができて行なう転職もあるでしょう。

しかし、基本的にしなくて済むなら転職はしたくはないものです。

人間関係や給料、そして勤め先の将来が不安などネガティブな要因からせざる得ない場合が多いのではないでしょうか。

どんな理由で退職したにせよ、転職を成功させたいという思いは一緒です。では転職を成功させるためにはどうすればいいのでしょうか?

成功するための7つのポイント

転職を成功させるためには4つのポイントがあるのでチェックしましょう。

ポイント1. 求人の探し方を工夫する

経験してきたすべてに関連する職種に対象を広げて求職し、同じ職種でなくても経験が活かしやすい職種を探します。

転職回数が多い方は複数の経験を積んでいるため、その経験が活かせる企業を狙うのがポイントです。

また、転職回数の多さが不利にならない他業種経営の企業や営業職などを探すのも大切です。

ポイント2.転職回数が多いことを強みにする

他の人と比べて経験・スキルが豊富なことをアピールします。

また、今までの転職理由も明確にした上で、面接を受ける企業で自分のスキルをどう役立てられるかなど前向きに話して締めくくれるようにしましょう。

ポイント3.意欲を伝える

持っているスキルや目標を挙げ、長く働きたいということをアピールし、面接を受ける会社でどんなことをしていきたいかを具体的に伝えます。

ポイント4. 転職理由をポジティブな内容で伝える

採用担当者が納得できる転職理由や転職した仕事に一貫性があれば伝えます。

嘘はいけませんが言い回しを考えてポジティブな印象を与える内容にしましょう。

厚生労働省が調査をした転職者が前職を辞めた理由でも「職場の人間関係が好ましくなかった」という項目は上位の理由に入っています。

しかし、ストレートに「前職(現在の職場)では人間関係が上手くいっていないので転職を考えました」と伝えてしまうと「この人はうちの職場でもやっていけるだろうか」と勘ぐってしまう可能性もあります。

当然、人間関係が良くなかったというのは立派な転職動機となりますが、それをそのまま伝えずに、少し別の言い換えをするなどがおすすめです。

ポイント5. 経験を高く評価されるように準備をする

面接では具体的な経験を話せるように準備しておきます。

その内容が採用者側の欲しがっている人物像だった場合は大きなプラスとなります。

どのような人材を求めているのかについて、その企業ではどんな業種の仕事があるのか、どういった業務があるのかについて下調べしておくと良いでしょう。

ポイント6. 今後の目標を持つ

採用されたら自分がその企業で何をしたいか、何を目指すか、そして自分を採用すると企業にとってどのようなメリットがあるかを具体的に話せるようにしておきます。

自分が入ることでどういった貢献ができるのかを伝えましょう。

企業側の立場から考えると中途採用を雇うメリットは即戦力となってくれることです。

そのため同じ職種が有利なのは間違いないですが、そのノウハウが活かせる職種であるならそこをアピールすることで採用を有利にできます。

面接の際に注意したいのは前職のネガティブなことばかり話すのではなく、面接を受けている企業で何をしたいのかどんな目標があるのかを具体的に伝えることです。

目的や目標を伝えることで自然とポジティブな内容を話せるでしょう。

ポイント7.人材不足の業界を選ぶ

アピールできることが少ない方や経験が乏しい方は、人材不足の業界を選ぶことで採用率を上げるのも1つの方法です。求人を見てどの業種が多いのかチェックしてみると良いでしょう。

転職回数が多い場合、多くの採用担当者は採用してもすぐに辞めてしまうのではないかと不安に思い採用を見送ります。

それを覆すためには今までの会社を辞めた理由を明快にし、嘘のない範囲で担当者が辞めても仕方がないと思えるようにするのがベストです。

ただし、この場合も前職のグチばかり言っては良い印象を与えないので、それ以上に採用されたらどんな事をしたいか、どういったスキルで役立つかなどポジティブな話に持って行くようにしましょう。

転職経験を武器にするコツ

転職経験があるというのは新卒の方と明確に経験値が異なるため武器にもなります。

転職経験を活かして武器にするためのコツを3つ紹介します。

経験を活かすために同業界・同職種を選ぶ

今までと同じ業界や職種を選ぶと培ったスキルを上手く使えます。

その業界ならではの知識やノウハウを理解していることは即戦力として期待される部分でもあるので、自分の得た経験や知識を使える場面があればどんどん使っていきましょう

今までの仕事で培った人脈を積極的に使う

会社を複数経験しているということはそれまでに出会った方の人数も多く多種多様になっていきます。

特に営業職や管理職だとこのような外部との人脈は武器として捉えられることはあるので、既に人脈がある場合は積極的に使っていきましょう。

在籍した会社の良い所と悪い所の両方を参考に社内改善を行う

転職をしないで一つの会社にずっと在籍しているとその会社のルールが当たり前になってきます。

それぞれの会社のルールや風土には良いところと悪いところの両方があるので、その経験を活かして新しい会社では客観的に社内の環境を見ることができるようになります。

現場レベルでの環境改善などを始め、社内全体での新しいルール作りをする際に転職経験は武器になり得ます。

転職回数が多くても不利になりにくい職種

ここまで転職することを採用担当者にマイナスに感じさせない方法を考えてきました。

今度は逆に転職回数が多くても不利になりにくい職種は何かを確認します。

外資系企業

外資系企業では『職能給』と呼ばれる労働者の商務能力により給与が支払われるシステムを採用している企業が一般的です。

年功序列で長くいれば給与が上がっていくところがほとんどですが、それに対し職能給とは担当した職により給与が決まります。

つまり収入を増やしたいなら職を変えなければならないのです。そのためアメリカでは転職は珍しくなく、むしろキャリアアップには転職が必要となっています。

そのため外資系(特にアメリカ)の企業では、転職によってキャリアや経験が積み重ねられ、転職回数を前向きにとらえることもあるのです。

つまり「転職の多さ=キャリアの豊富さ」と考えています。

ベンチャー企業

ベンチャー企業とは、斬新なアイディアや技術で新たなビジネスやサービスをする企業のことで、多くは中小企業です。

そのため即戦力になる人材を求めている場合が多く、転職回数よりも応募者のポテンシャルを重視する傾向にあります。

また、前職でのキャリアを重要視される可能性も高いです。

自分の実力に自信があるなら、もしくは実力を試してみたいなら、外資系やベンチャー企業への転職を考えてみると良いでしょう。

外資系はまさに実力主義で給与アップの可能性が高く、ベンチャーは給与面ではそれほど期待できないかもしれませんが、伸び代が大きくやりがいを感じられるので、自分の考えでアクティブに働きたい方におすすめです。

弱点を強みに変えて前向きにチャレンジ

多くの企業の採用担当者が転職回数の多さを気にしています。

こういった状況で面接を受ける際に必要なのは、いかにポジティブに自分を採用担当者に印象づけるかということです。

そのためには退職理由をネガティブにせず、自分のキャリアもできる限りアピールしなければなりません。

転職回数が多いと言うことはそれだけ多くの職種や企業を経験してきたと言うことなので、キャリアやスキルが身についています。

転職回数が多くなると自信が無くなり不安になりがちですが、ここでもポジティブにプラス思考を持ってあきらめずにチャレンジしていきましょう。