保育士の人手不足の現状と原因、保育士にとっては転職のチャンス。

保育士の人手不足の現状と原因、保育士にとっては転職のチャンス。

保育園に入りたくても入れない待機児童問題の一つの原因である保育士不足。

厚生労働省の調査によれば、平成29年度末で約7.4万人が不足するとされています。

なぜ保育士はこれほどまでに不足してしまっているのでしょうか。

今回は保育士が人手不足になっている原因や、そのことによる保育士のメリット、デメリットについて紹介していきます。

有効求人倍率から見る保育士の人手不足の状況

保育士の人手不足がどれくらいひどいのか、それがわかるデータとして求職者1人に対してどれくらいの求人あるかを示す有効求人倍率があります。

2016年の1年間を通した有効求人倍率は全職種合わせると1.36倍。これ自体、過去10年を見ても最高値となるくらい高い数値です。

ただ保育士に限定した場合、ピーク時には2倍以上、最も保育士の人手不足が著しい東京都に至っては5倍以上となっています。

この数字、例えば仕事を探している保育士が10人いる場合、それに対して保育士が欲しい企業が50社以上あるということ。当然40社以上が入社して貰えずに人手不足になってしまうわけです。

参考:厚生労働省「保育士等における現状

資格を持っていても保育士にならない人は多い

保育士は資格を要する仕事。誰もがなれる職業ではありません。

ただ保育士の資格を持っているからといって保育士になるわけではないというのも事実。

厚生労働省「保育士等における現状」によると、保育士資格を持っている人のうち保育士に就職を希望する割合というのはたったの51.5%。約半数しかいないのです。

せっかく保育士の資格をとってもならない、そこにはどういった理由があるのでしょうか。

保育士が人手不足となっている要因

上述したように、保育士の資格を持っていても保育士にならない人は多かったり、そもそも保育士資格を取得する人自体が少ないと言ったことが人手不足に繋がっていると考えられます。

ではその要因はどういったことがあるのでしょうか。

給料が低すぎる

責任は重く重労働である保育士の仕事。しかし給料は他の仕事に比べて低い場合が多いです。

それこそ手取り15万円をきるどころか、12万円にも満たないなんて人も少なくはありません。ひどいところだと10万円程度なんて場合も聞いたことがあります。

当然生活は苦しいですし、男性が結婚して家族を養っていくというのはかなり困難でしょう。

そんな給料でもいいから働きたい。そう思える人はそれほど多いわけではなく、諦めて違う仕事に就く人はかなり多いんだと思います。

休みが少ない

保育士の年間休日数は平均的には100日から105日ほど。一般企業の平均日数が113日程度なので少ないほうです。

また有給休暇もなかなか取れない場合が多いですね。

休みの少なさはそのまま体への大きな負担になり、そして精神的ストレスにつながっていきます。

ただ最近は年間休日120日以上を謳っている保育所も増えてきていますね。

責任が重すぎる

子供の命を預かる保育士。責任が重いのは当然です。

ただその責任の重さは時に大きな恐怖や不安になってしまうもの。

実際、保育士資格を持っているが保育士として就業を希望しない理由として、責任の重さや事故への不安という点を挙げている人は多いです。

労働環境が悪すぎる

保育士の問題として、給料の低さだけではなく労働環境が悪い点も良く挙げられます。

残業はかなり多いがそのほとんどはサービス残業。また保護者との関係を築くことが難しい、同僚と上手くいかないなど人間関係の面で大きなストレスを抱える人も多いです。

その結果、一度保育士になっても辞めてしまい、違う仕事に就くという人は数多くいます。

子育てとの両立が難しい

保育士として働いている人のほとんどが女性。結婚して出産となる人もたくさんいます。

ただ保育士の場合、他の仕事に比べると結婚や妊娠に伴って退職する人の割合が多いです。

休みが不規則、産休や育休がとりにくい、妊娠後もハードな働き方を変えることができない、有給休暇をとりにくいなどといった保育所も多く、子育てとの両立が難しいという面がある為です。

保育士にとっての人手不足によるメリットとデメリット

保育士が不足している現状は、社会において良いことではありません。

働かなくては生活が厳しいのに子供を預けることができずに働けないといったことが実際に起きています。

では保育士にとってはどうでしょうか。

人手不足のメリット

人手不足になることによるメリットは、転職がしやすくなることと労働条件の改善につながっていくこと。

どの保育所でも人が足りていないので、保育士は今の条件に不満がある場合には転職し、希望を叶えることが容易になります。

一方で保育所側はなんとか人材を集めようと給料、休日、働きやすさといった点を他の保育所い比べて良くする為、労働条件の改善にもつながっていきます。

良い条件を出して他の保育所から引き抜きをしている場合なんかもありますね。

人手不足のデメリット

人手不足の保育所において、そのしわ寄せがくるのは実際に働く保育士。

人が足りないせいで仕事量が増えて残業が増える。全員が忙しくて職場の雰囲気が悪い。忙しければ忙しくなるほど事故等が起きる可能性だって増えてしまいます。

まとめ

保育士不足はデータを見る限りは確かなこと。国としても保育士を確保する為の活動を行っています。

すぐになんとかなるというわけではないでしょう。しかし少しずつでも改善していくのではないかと思います。

現在保育士と働いている方々の中には、色々と大変な思いをしている人も多いと思います。保育士を辞めたいと思うことだってあるでしょう。

そんな時は別に辞めたっていいと思います。ただ保育士という仕事に少しでもやりがいを感じるなら、違う保育所に転職するということも考えてみてはいかがでしょうか。せっかく転職するチャンスなのですから。


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