企業が圧迫面接をする理由ってあるの?マイナスイメージしかないけど一応目的はある

面接のときに面接官が怖い、揚げ足を取るような質問ばかりをするといった経験がある方もいると思いますが、こうした面接のことを圧迫面接といいます。

企業の中にはわざと威圧的な態度を取ったり、反対に無関心な対応をしたりと、まるで人を試すような行為をすることが特徴です。

ですが、近年ではこうした圧迫面接が減っては来ているものの、いざ自分が面接で経験するシーンを考えると不安な気持ちになることでしょう。

そこで、今回はどういう内容が圧迫面接に該当するのか、なぜ圧迫面接をするのかについて詳しく紹介していきます。

どういう内容が圧迫面接に当てはまるのか

どういう内容が圧迫面接に当てはまるのか

圧迫面接とは、企業の採用面接で面接官が応募者に対しマナーの悪い態度で面接することを言い、その内容は企業によりさまざまなものがあります。

はじめに、どういう内容が圧迫面接に当てはまるのか過去の例を紹介していきます。

<圧迫面接に該当する主な例>

  • 面接官が威圧的な態度で接する
  • 何を言っても揚げ足を取る
  • 否定的な発言を重ねる
  • どんなにアピールをしてもやる気が無いように見えるほど反応が薄い
  • 一つの内容に対してしつこく聞いてくる
  • 大きな声や強い口調で質問してくる

こうした対応をとられると面接でなくても良い思いはしませんが、リクナビ就活準備ガイドによると新卒の採用面接で圧迫面接を受けた経験がある人は全体の約6割もいます。

本来なら良い人材を見極めるための面接でなぜこうした行為をするのでしょうか。

次は、企業が圧迫面接をする理由について見ていきましょう。

企業が圧迫面接をする理由とは?

企業が圧迫面接をする理由とは?

企業の圧迫面接には理由があるケースと面接官の力量不足のケースが存在します。

はじめに理由があるケースから見ていきましょう。

理由があるケース

ストレス耐性を見る

企業の業務内容によっては、ストレスを溜めやすい状況に置かれることがあります。

クレーム対応や3交代勤務、夜勤があるなどストレスが溜まりやすい仕事をする企業では、ストレス耐性の確認のために圧迫面接をすることがあります。

業務内容によってはメンタルに不調を起こしやすい業界もあるので、面接であえて威圧的な態度を取りストレス耐性のない人材をふるいにかける目的も含まれています。

理論的な思考を見たい

ビジネスシーンでは、どんなときも冷静かつ理論的に対話することが重要です。

ですが、現実的に誰とでも円滑なコミュニケーションが取れるとは限らないことや、話の内容によっては苛立ったりカッとなるようなこともあります。

例えば、営業で接客中に理不尽な要求をされたからといって、カッとするようでは大切な取引を台無しにする可能性も出てくるでしょう。

そういったときに理論的な思考で話ができるか、冷静な対応ができるかを確認する目的で行われるケースもあります。

対応力や切り替え力を確認したい

毎日の仕事はすべてが計画通りにはいかず、思った通りにならないことの方が多いものです。

圧迫面接の目的の中には、どんなときでも適切に対応できるか、切り替えて対応できるかをチェックしたい目的も含まれていて、わざと応募者が戸惑うような質問を投げかけることがあります。

変化の早い業界では柔軟な対応ができるかを判断する目的や頭の回転の速さなどもチェックしている可能性があるでしょう。

自分の会社に向いている人か確認したい

面接は自社に合う人材を選ぶ目的があり、その内容によっては1つの内容を掘り下げてしつこいくらいに質問することがあります。

また、反対に応募者全員に薄い反応を示すことで、その状態でどれだけ本音をアピールできるかなどもチェックすることがあります。

企業が求める人材により圧迫面接時の内容は変わるものの、自社に合う人材を探す目的も含まれているでしょう。

面接官の力量不足のケース

モラルの欠如

面接官の質問の内容がセクハラやパワハラに該当する内容が含まれているときは、面接官のモラルの欠如の可能性があります。

この場合は面接官にも企業側にも問題があり、こういう人材を面接官にしている時点で諦める方が良いでしょう。

どんな会社の面接だとしても、採用面接の場である限り度を超えた内容や態度はNGだからです。

面接スキルが足りない

面接官になりたての人や面接経験が少ないなど、面接スキルがない場合も質問に問題があるケースがあります。

質問の意図が見えないときやあからさまに面接官の態度が威圧的なときは、面接スキルが不足している可能性があるでしょう。

会社から求められていた対応を把握できていない

面接官は、どんな人材を採用したいか把握した上で面接を行います。

ですが、面接官が求められている内容を把握できていない場合、厳しく面接すれば良い・必要最低限の質問をすれば良いといった安直な面接になることがあります。

採用面接では応募者が見られる立場ではあるものの、応募者も面接官を良く観察し会社の方針や理念などと差があり過ぎるときは注意が必要です。

圧迫面接をされたらどうする

圧迫面接をされたらどうする

圧迫面接は、新卒の就職活動だけを見てもおよそ6割の人が経験している、誰もが遭遇する可能性が高いものです。

今後、面接を受ける予定の企業では圧迫面接の可能性が低いだろうと思っていても、自分に降りかかる可能性はないとはいいきれません。

そこで、ここでは圧迫面接に目的や理由があったとしても、いざ自分が直面した場合どんな対応をすれば良いか確認していきます。

慌てずに圧迫面接だと冷静に受け止める

面接が始まり、圧迫面接だと気づいたときはまず慌てずに冷静に受け止めてください。

さまざまな質問や対応に反応してしまうと、圧迫面接の理由や目的がある企業ならなおのこと面接官の思うつぼだからです。

圧迫面接による影響で緊張が高まったとしても、できるだけ一般的な面接と変わらない受け答えが肝心です。

例えば、なぜ? など理由を聞かれるシーンが続いたときは、面接官の質問に対し的外れな答えをしている可能性があることや、応募者の本音や人柄を確かめたいために強みや弱みを深堀している可能性も考えられます。

圧迫面接の状況によっては冷静になりにくいこともありますが、その冷静な対応がプラスに作用することもあります。

ネガティブなことを言われてもポジティブな言い換えをする

圧迫面接で質問される内容には、当社に向いていないのでは? などのようにネガティブな内容も含まれています。

ネガティブな質問をするときは、その切り替えし方や臨機応変な対応力を見ている可能性があるので、自分の中で質問を言い換えてからもう一度自分で解釈してみてください。

例えば、当社に向いていないのでは? という質問なら「なぜ当社を選んだのですか? 」、それが強みですか? という質問なら「周囲や他社の評価も含めた強みが聞きたいです」などのように自分の中でポジティブなイメージに変換して解釈する方法です。

ネガティブ発言を言葉のまま受け入れると自信を無くしたり、言葉に詰まったりしてその後も質問にも答えにくくなってしまいます。

自信のなさや戸惑いが伝わると説得力や決め手に欠けるため、言われたことを鵜呑みにしないでポジティブ変換することを徹底してください。

また、圧迫面接対策として、事前にイメージトレーニングすることも有効な手段です。

圧迫面接に遭遇した経験がない方でも、さまざまな質問にいくつかの答えを用意したり、過剰に反応しないよう脳内シミュレーションしておきましょう。

圧迫面接をされたとしてもしてはいけないこと

圧迫面接をされたとしてもしてはいけないこと

圧迫面接に対する対処法がある一方で、やってはいけないことも存在しています。

ここでは、圧迫面接をされたとしてもしてはいけないことにスポットを当てて解説していきます。

喧嘩のように言い合ってしまう

どんな内容の質問をされたとしても、喧嘩のように言い争うことはNGです。

すぐにカッとなる人、感情のコントロールができない人などと受け取られる可能性があるため、イライラしたとしても冷静な対応で乗り切りましょう。

ふてくされて質問に答えない

否定的な質問が続くとふてくされたくなるときもあります。

なんでこんなことを言われなくちゃいけないのかと思っても、その場は企業の採用面接であることを忘れずに、しっかり受け答えをしていきましょう。

ふてくされて質問に答えない態度でいると、子どもっぽい・幼稚な人と受け取られることもあるからです。

「圧迫面接ですか?」と聞かない

圧迫面接だと気付いたとしても、「圧迫面接ですか? 」と切り返すことはNGです。

企業側で理由や目的があって圧迫面接をしている場合は、その意図を理解できない人材だと判断される恐れがあります。

相手の話の意図を理解できないで露骨に確かめる行為は、ビジネス上必要になるときもありますが、圧迫面接の際にはどれだけ対応できるかがポイントになります。

泣かない

威圧的な態度を取られると追いつめられた状態となり、泣きたくなることもあります。

しかし、ここで泣いてしまっては自分の感情をコントロールできない人、トラブルが発生したときにも泣いて済ます人などと判断される可能性があります。

もしも、泣いてしまったときは冷静さを取り戻すために「少しお時間いただけますか? 」などと伝えて、気持ちを落ち着けてから話すこともできますが、面接官のモラルの欠如の場合は通用しないこともあるでしょう。

面接が終わった後に個人情報を出してSNSで晒さない

圧迫面接を乗り越えた後、ストレス発散のために個人情報を出してSNSに晒す行為は絶対にしないでください。

これは、インターネットを使用する上でのルール違反であり、その企業に対する迷惑行為となります。

場合によっては、風評被害の火種にもなりかねないことや、風評被害となって企業に損害が発生したときには損害賠償を請求される可能性もあるからです。

SNSは情報発信に優れ拡散性もあるので、つい腹いせに晒したくなりますが、これは後に大きな問題に発展することもあるので絶対にしないようにしましょう。

圧迫面接をしてくる会社に入社してもいいの?

圧迫面接をしてくる会社に入社してもいいの?

圧迫面接をされたとき、上手く切り替えせなかったり、言葉に詰まるシーンがあったりして、面接に落ちたと思うこともあるでしょう。

ですが、圧迫面接をされた企業から内定をもらうこともあり、そのときは入社しても良いのか迷うものがあります。

入社に関して、悪い印象がぬぐえない場合は断るのも1つの方法ですが、本当に入社したい会社だった場合は入社しても問題ありません。

最終的に入社するかは自分が決めることになりますが、自分の価値観や圧迫面接での面接官の印象によるところが大きく、圧迫面接によるその会社のイメージは相当悪化するでしょう。

悪いイメージが強いまま入社したとしても長続きしない可能性も踏まえ、入社するか迷うときは会社の評判や口コミなどを良く調べて判断することをおすすめします。

また、面接以外の部分で悪い雰囲気を感じたり、すれ違う社員の印象が悪かったときは入社を避ける方が無難です。

面接に行っただけで悪い雰囲気を感じる会社は、よほど社内の状態が良くないか、社員教育が行き届いていない可能性があるからです。

圧迫面接を受けたくない人は転職エージェントを活用してみよう

圧迫面接を受けたくない人は転職エージェントを活用してみよう

一般的な転職活動では、転職サイトに登録して求人を探しそのサイトを介してやり取りします。

しかし、転職希望先の企業とは基本的に自分1人でやりとりすることが多く、面接時のやり取りまで転職サイトは介入してこないことがほとんどです。

圧迫面接をできるだけ避けたい、面接時のやりとりまで介入してほしいという人は転職エージェントの利用がおすすめです。

転職エージェントは、転職が成功するまでサポートするのが仕事なので、もし利用者が圧迫面接をされたときは転職エージェントにクレームが入る可能性があります。

また、転職エージェント側で利用者が不利になるような企業を紹介することはほぼないので、その点は安心して委ねることができるでしょう。

自分と転職希望先企業との間に第三者が入ることで、パワーバランスが企業側に偏らないで転職活動を進めることにつながります。

転職エージェントは、1人ひとりのスキルや希望に合わせた企業を紹介するほか、履歴書・職務経歴書の作成支援などもすべて無料で利用できます。

圧迫面接を避けたい方はもちろん、転職を成功させたい方はこの機会に登録・利用してみるのがいいでしょう。